うちのおかん

  

こんにちは




会社の営業不振や、おかんが倒れたり、婚約破棄になったり・・・と、イロイロな事が続いて、精神的に病んでいましたが、やっと復活です








倒れて一度はトイレにさえ歩けなくなったおかんも・・・










今では軽快に自転車を走らせています








「ちょっと、出掛けてくるわね」





「どこ行くの」






「ちょっと仕事で必要な物を買出しにねついでにお団子でも買ってこようかなぁって思ってね」







会社から自転車で２０分程度の場所に、おかんの好きな屋さんがある。





「どっちがついでなんだか・・・」と私が言うと、ニヤっとしたまま「じゃぁ、行ってくるから頼むわねぇ」と言い放ち、おかんは出て行った。













普段なら遅くても50分から１時間くらいで帰ってくるおかんが、１時間過ぎても帰って来ない。







ちょっと過剰に心配しすぎかなぁ・・・と思いつつも、を手に取ると、タイミング良くが鳴った。









「はい、お電話有難うございます、○○会社です。」







「まや～お母さんちょっとドジやっちゃった自転車壊れちゃったから迎えに来てくれる～」







のほほんと笑って言ってるけど、普通に乗ってて自転車が壊れるなんてなかなかありえないハズ・・・






「何したの」








「後で話すからぁ。○○の前にいるから来てくれる」






「わかった、ちょっと待っててね。」を置き、私はダッシュでおかんのもとへ。









息を切らし、おかんの場所に着いた私が目にしたのは、








ハンドル全体がクシャッと右に曲がり、サドルが片側取れて破損している可哀想な自転車と、痛々しいおかんの姿・・・ではなく、やっちゃったというような笑顔のおかん。









周りにぶつかったような人やや建物はない。








おかんを見てもどうやら怪我をしている感じはない。
少しホッとしながら、おかんに尋ねた。







「どしたの何があったの」









「自転車で走っててね、行きは普通に行ったのよ。」






「行きは・・・」




「うん。でね、買って帰って来る途中、普通に走ってたらつまんないし、飽きちゃうから・・






「飽きちゃうから・・・」





白線の上を走って来ようと思って、走ってたのよ～。ほら、歩行者用に白い線があるでしょ！？ほら、これこれ」






これこれって・・・
白線くらいわかります・・・




「でね、白線から出ないで上手く走ってて、途中までは良かったのよ。でも、ず～っと白線ばかり見て走ってたから、気付いた時にはあのポールにぶつかっちゃって・・・」




おかんが指差す先にポールが・・。そういえば不自然な場所に置いてある。





「でもお母さん、怪我してないのよ自転車は壊れちゃったけど、すごいでしょ倒れそうになった時、とっさに自転車を下敷きにして飛び降りたのよ～」






すごい自慢気





たしかに自転車をそれだけ潰して怪我一つしなかったのはすごい。というより奇跡




「お母さん意外と運動神経良いのかもしれないわね～」




胸張って言える事じゃないって事に気付いてない・・・





「たまたま運が良かったでけでしょほんっと、気を付けて」






もちろん自転車は廃車です




ホントどっちが子供なのかわからない・・・でも無事で良かった




  

おかんはお酒を全く飲まない人だった。
今の彼氏に出会うまでは。







彼氏と付き合うようになってからは、彼氏に付いてチョコチョコと飲みに行くようになった。







しかし、毎回１・２杯飲むと酔っ払い、ろれつが回らなくなるのは勿論の事、所構わず言いたいことを言ってしまう。








前回、おかんと彼氏と私と会社の人とで飲みに行った時のこと。




おかんが２杯目を飲みきらないうちに揺れだした。そして一人楽しそうに笑っている。




酔っ払ってきたなぁ‥と思いながら「何が楽しいの？」と、私が尋ねると…






「おもいら（出）したの～」




ぁ‥既にろれつ回ってない…
｢何を」






「このあいら（だ）ね、ひどいのよ～」



｢何がどう酷かったの」





「あのね～、この人とこのあいら（だ）ケンカしてね、この人部屋ぐちゃぐちゃにしてね、お布団までビリビリにしちゃったのよ～！？部屋中お布団のわただらけだったのよ～。」






「お布団破ったら自分が困るんじゃないの？」と言いながら彼氏の方を見ると彼氏は聞いていないフリ。




「しかもね～」




次は何‥？






「その後私がお風呂入ってたらね～、お風呂(のドア）を開けていきなり頭からお醤油かけてきたんら（だ）から～]



…




「しかもね～」








まだあるの‥？








「まだ怒れてたみたいで、ポン酢までかけてきたんだから～！！」





怒っているのかと思いきや「おかぁさん、お醤油とポン酢で頭洗っちゃったわよ～。」と、とても楽しそうに報告してくれたおかん‥






「ここだけの話にしといてね。」って会社の人に向かって言ってたけど…その方にも聞かせるべき話ではないと思いますが…
そういう話はせめて私の前だけにしてください…  

おかんは去年、生まれて初めての旅行に行った。それも。




社員旅行で行ったのだが、私はまだこの会社に入社していなかった為、一緒に行く事が出来なかった。







「いいなぁ～。沖縄～！！」





「そぉ疲れちゃうから、あまり行きたくないんだけどね～」と、言いながらもご機嫌
ここぞとばかりに大量の服を買って来たが、荷物が大きくなりすぎちゃうからと、結局買ってきた服は一枚も持って行かなかった‥。なんの為に買ったんだか‥。








そしておかんは旅立って行った。








着いてすぐにがかかってきた。



「暑くてバテちゃいそぉ服着なくて良いくらいよ」


いやいや、それは周りが迷惑…

「まぁ、せっかく行ったんだから、とにかく楽しんできてねっ」









そして二日後、再びおかんから。


「今お土産買ってるんだけどね、お土産屋さんの女の子と友達になったの～」


「お土産にTシャツ買って帰ろうと思ってたら彼女が相談に乗ってくれて、いい子なのよ～」


それって、友達とかじゃなく、ただ接客されてるだけなんじゃ……？




「かわる」






はいっ！？




「かわるわけないじゃな…」

と言ってる私の話など聞かずの向こうで、「娘なの～。ちょっと出てくれる？」と、店員さんに頼んでる声が聞こえる…






何を話せと！？？



「もしもしぃ」


ホントにかわった…




「ぁっ、もしもし‥母がご迷惑かけちゃってすみません」





「いぃえぇ～、楽しいお母さんですね」







「ほんと、すみません…。…あのぉ、母に代わってもらって良いですか？」







「ちょっと待ってくださいね。」







「もしもしぃ」




「なんでかわるの」





「紹介してあげようと思って」



紹介って…




自分が楽しいから、その気持ちを分けてあげたいっていうおかんの気持ちはわかるが、ちょっと違うのでは‥










そして無事帰宅。
お土産に貰った赤いTシャツは今パジャマになっています。
紫芋のちんすこう、美味しかったなぁ‥ほとんどおかんに食べられちゃったけど‥











  

昨日は仕事帰りにおかんと喫茶店に寄った。




女性客が数人居て、一人で本を読んだりパソコンをしているような静かなお店だった。






おかんは「体に良さそう」と、マンゴージュースを、私はアイスティーを注文。





お喋りが大好きなおかんは、彼氏の愚痴や自分のお気に入りの喫茶店の話など、止まらずに喋っていた。






にもかかわらず、私のアイスティーがまだ７分目くらいまでしか減っていないうちに、おかんのコップは空になった。





そこからの会話




「何飲もうかなぁアイスココアにしょうかな～」



「早すぎっ（笑）まだ飲むの？」





「飲みすぎかなぁ‥やめとこっかなぁ～」







「これ飲む？あげるよ」







一口飲み、
「これはダメ～」と返却。





冗談で
「じゃぁ、このお水入れてみたら？うす～～～いマンゴージュースになるんじゃない？」と最初に出てきた水を指差すと‥






良い提案だと言わんばかりの笑顔で
「そうだねそうしよっ」と言いながら、水をマンゴージュースの入っていたコップに‥
しかも普通に飲んでる‥


そしておかんは閃いた

「それ入れてみよっと」
アイスティーに付いてきたシロップを全部入れ、満足そうな笑顔‥







もちろん、そのドロップ水のような飲み物も、私がアイスティーを飲み終わる前にきれいになくなりました。






アイスココア頼んであげれば良かった‥




  

おかんは花が好き。外に出る度に買ってくる。









おかげで家中花だらけ。










しかしニヶ月に１・２回はおかんの可愛がってる花たちが急にいなくなる‥









それはなぜか…










おかんの彼氏（離婚してるから不倫じゃないよ）がキレると、おかんの大事にしているものを捨ててしまうから…









花も服も食器も…とにかく目に付くもの全て。そのうち私も捨てられるんじゃ……なんてね












いい歳して何してんだか…
バカ男め











  

おかんと水族館に行った。









水族館に行ったことが無かったおかん。
テンションがあがりすごく嬉しそうに水槽を覗いていた。子供のように魚をじぃ～っと見つめ‥









振り返り様に「美味しそうだね～。」と、言った。









感じ方は人それぞれだけどさ…  

「ちょっと！！今の声聞こえた！！？」同じ職場で働いているおかんが一階で叫んでいる。



二階にいた私たちは目を見合わせた。



「どうしたの？」と聞きながら階段を降りて行くと‥




「今、子供が助けて~って叫んでたの！！！」





「確かに聞こえましたけど、子供が遊んで…」とＴさんが言っている途中で、おかんは裸足のまま玄関を飛び出して行った。



驚いて追いかけようとしたら、Ｙさんが「俺が行ってくるから」と。



暫くしてＹさんとおかんが帰って来た。

「やっぱり遊んでる声だったみたいですね。」とＹさん。




お騒がせの本人は、「あ〜びっくりしちゃった。」と楽しそうに笑っている。



びっくりなのは忙しく仕事をしているみんなを巻き込んでおいて一人楽しんでいるあなたです




まぁ確かに最近子供の事件が多い。だからって裸足で飛び出さなくてもね‥
おかんの足の裏にくっついてきたと思われる砂が散らばってる。



いつもこんな感じでおかんの勘違いに振り回されてる私たち‥‥。






もう慣れたケド